「コレさえあれば、連戦連勝だ!」
その教材は届いた。
新聞の折り込みチラシに入っていた
広告に申し込んで数日後のことだった。
宝くじ雑誌でよく目にする
見開き2ページの記事風の広告にも掲載されている商品。
必ず申し込みハガキがついている。
商品はA4サイズほどの箱に数点の教材が入っていた。
■宝くじ入門ビデオ
■使用マニュアル
■連動表
の3点だったと記憶している。

※もしかしたら、「連動表」と聞いて
どのような商品かピンときた方も多いのではないでしょうか。
携帯予想サイトで有名な‐HAKUNUM‐でも
以前は会員様へのオマケで連動表予想がありました。
・・・
この「宝くじ入門ビデオ」があやしいのだ。
“自称・宝くじ研究家”と称する男性が
ミニロトやナンバーズの魅力を解説している。
当時はまだロト6がなかったので、
ミニロトの魅力の解説に力を入れていたようだ。
実は当時、数字選択式宝くじ初心者だったわたしにとって
映像を見ながらの宝くじ解説はありがたかった。
うさんくさい宝くじ研究家の存在をのぞけば。
「連動表ってなんだ?どう使うんだ?」
そんな疑問を解消してくれるように
連動表のくわしい解説書がついていた。
それを見ながら、こう思った。
「コレさえあれば、連戦連勝だ!」
「・・・すごい。ピッタリ的中しているじゃないか!」
「連動表」とは、つぎのようなイメージである。
仕組みは極めて単純である。
たとえば、
| あとは「3」に、右となりの「2」と「4」を組み合わす。 |
これのくりかえし。
イメージは、こんな感じである。
「本当にこんなので当たるのかな?
しばらくクジを買わずに見守ってみよう。」
それから1週間、毎抽選回に
抽選数字と連動表を照らし合わせる日々が続いた。

「・・・すごい。ピッタリ的中しているじゃないか!」
心臓がドキドキしていた。
まるで、眠っていた財宝を掘りあてた気持ちである。
ナンバーズ3の抽選数字が
連動表の組み合わせ通りに的中していたのである。
ボックス的中だった。
先ほどまで、ただの紙っぺらだと思っていた連動表が
宝の地図のように思えてきた。
連動表は本物。
これさえあれば、
今までのマイナスだった収支を回復できる。
つぎの抽選回から連動表を使って、
ナンバーズ3を買い続ける日々がはじまった。
「ナンバーズ3くらいは、当たるだろう・・・。」
宝くじは、結果である。
下ひとケタだけがハズレていて
「ニアミスでした!」
をキャッチコピーにしている予想会社は多いが、
ハズレはハズレである。

「当たらないよこれ・・・。」
連動表を使いながら
ナンバーズ3を買いだしてから1ヶ月、
サイフの中身は減っていく一方だった。
確かに、ニアミス的中はいくつかあった。
すべてを組み合わせると
毎抽選回にたくさんのクジを買わなければならないので
基本的なフィルターで数字をしぼっていた。
しかし、しぼって捨てた数字にも
当選数字はなし。
ナンバーズ3くらいは何回か当たるだろう、
という希望は、ここで見事に打ちくだかれた。
結局、2ヶ月ほど買い続けて当たることはなく、
あの最初のボックス的中だけが栄光の当選実績になった。
もういちど「宝くじ入門ビデオ」を見てみる。
・・・自称・宝くじの達人が、にくたらしく見えた。

「宝くじの攻略法、買いませんか?」
1ヶ月後・・・
わたしは地元のフリーペーパーの読者コーナーに、
まったく使わなくなって押し入れにしまった
その宝くじ教材を売る広告をだした。
「宝くじの攻略法、買いませんか?」と。
買い手はすぐに見つかった。
30代の主婦と想像させられる女性。
攻略法会社から買った価格が4万円。
この主婦とおぼしき女性に売った価格が3千円。
・・・
「連動表のコピーでもとっておくんだったかな。」
ニコニコ顔の主婦とおぼしき
女性を見ながらそう思っていた。
・・・
わたしに残ったものは
大量のハズレクジ。
それと、分割で買ってしまったがための
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